「呟きの小部屋」
格安SIMとスマートフォン
大手携帯電話会社のプランから通話機能を省いたり通信速度やデータ量に制限をかけてコストダウンしたのが、いわゆる格安SIMと呼ばれているものです。
SIMカードをスマートフォンやLTEルーターなどに挿して使います。
もしこれが結構使えそうなら、思い切って家の固定回線を解約して格安SIMでまかなえるかも? なんて考え、試しに3Gのスマートフォンで試してみることにしました。
私の場合外出時にデータ通信をする事はほとんどないものの、IP電話(インターネット電話)とネットラジオは使いたいので安定的に128kbps程度の速度は欲しいところ。
この条件から、最大250kbpsという低速通信のみのプランがあるワイヤレスゲートのものを使ってみることにしました。ヨドバシSIMと呼ばれているやつです。
250kbpsという速度は出なくても半分くらいはいけるのでは? と思って3月中旬に契約。
ところがところが…です。
本来数M出る速度を上限250kで切っているのかと思えばそうではなかったらしく、実際に使ってみると10k〜400kbpsくらいまで時間帯によって変動が非常に大きい事が分かりました。
具体的には、平日だと朝と夕方の通勤・通学時間帯は60kくらい、お昼休みは10k程度まで落ち込みまったく通信できないことも何度もありました。
それ以外の時間帯でも120k前後でインターネットラジオが聴けたり聴けなかったりという微妙なライン。その一方で利用者が少ないと思われる午前4時〜5時くらいには400k以上の速度が出ていて割と快適に使えます。
色々と様子を見ながら3か月以上使ってみましたが、混雑時間帯にIP電話が使い物にならないというのが決定打になり、結局6月末に解約してしまいました。
今から思えば、低速とはいえ通信量の制限が無く使い放題のようなものだったので、ヘビーユーザーが帯域を占有していた可能性もあります。
通信量制限が無いので気軽に使えると考えたのがそもそも間違いで、色々と制約がある方が通信が分散されて回線の安定に繋がるのかもしれませんね。
現在なら通信業者の選択肢も増えているので、そういうことも含めて慎重に選んだ方が良さそうです。
最後に、冒頭で述べた「家の固定回線の代わりになるか?」という点について考察をしておきましょう。
もし家の通信環境がISDNや1M程度の速度しか出ない低速なADSLなら、LTEの高速通信が使えるプランに乗り換えた方がコストダウンになる。ただしADSLでも8M以上の速度が出ているとか、ある程度高速な場合は乗り換えずにそのまま利用した方が無難、といったところでしょうか。
私の場合は後者に近いので…さて、どうしたものか。
色々考えたり調査していると、単純な損得よりも、実際に試してハッキリさせたいという欲求の方が上回りそうで怖い(笑)
2015年 8月 6日
真・電脳工房 代表 北島健治